(2008.06.20更新)

1 研究主題

「活用する力」を育成するための指導方法の工夫・改善
- 正確に理解し,分かりやすく説明する力を高める授業実践を通して -

2 主題設定の理由

【今日的課題から】
今日の社会の急激な変化や価値観の多様化に伴い,子どもたちには「生きる力」がこれまで以上に求められている。
文部科学省では,これまでに行われてきたPISA調査を初めとした国際学力調査や全国学力・学習状況調査等の結果を踏まえ,「幼稚園,小学校,中学校,高等学校及び特別支援学校の学習指導要領等の改善について」(平成20年1月17日答申)及び新学習指導要領(平成20年3月28日告示)において,基礎的・基本的な知識・技能(いわゆる「習得型学力」)を徹底させるとともに,これらの知識・技能を実際に活用する力(いわゆる「活用型学力」)の育成をより一層重視しようとしている。「活用型学力」を育成するための指導方法の工夫・改善は,学校教育に課せられた喫緊の課題となっている。
【本校の教育目標から】
本校では,新しい時代を生き抜く心身ともにたくましく,知的で思いやりのある,しかも主体性と創造性に富んだ実践力のある「健康な子ども」の育成を教育目標として掲げ,児童像として「思いやりのある子ども」「よく考える子ども」「体をきたえる子ども」の3つを挙げている。他者への思いやりをもち,課題をもって学習に取り組み,よく考え,自己を豊かに表現することを実現していくことが,教育目標の具現化につながるものと考える。
【児童の実態から】
これまでに実施された全国学力・学習状況調査(文部科学省),宮城県学習状況調査,登米市標準学力検査等の結果を分析すると,本校児童の基礎的・基本的な知識・技能は高まってきており,ほとんどの学年において全国平均を上回っている。しかし,知識・技能の活用である思考力・判断力・表現力といった活用型学力の定着は十分とは言えない状況である。これらは,既存の知識・技能を発揮させるための授業構成の在り方に課題があったものと思われる。この点に着目した指導方法の工夫・改善が必要である。
【これまでの取組から】
本校では,平成17年度から3年間,文部科学省「学力向上拠点形成事業」の研究指定を受け,教師の授業力向上及び児童の学力向上に関わる実践的な研究を推進してきた。4つの視点(発問・指示,ノート指導,話し合い指導,ICT活用)を意識した授業改善,寺子屋タイムでの指導,家庭学習の習慣化などに取り組んだことにより,子どもたちの学習に対する興味・関心が高まり,話す,書く,調べる,考えるなどの学習スキルが定着してきている。また,家庭での学習・生活習慣に関する実態調査を継続的に実施し,それらの分析結果をもとに学習・生活習慣等の改善,各家庭への啓発活動に努めてきた。これらの成果を生かしながら,よりよい指導方法や教師の授業力向上を図り,子どもたちの学力を向上させていきたいと考える。

以上のことから,これまでの研究を基本とし,「活用する力」,中でも事実や概念・法則・意図などを正確に理解し,分かりやすく説明する力を育てる指導の在り方を新たな研究視点とすることは,本校児童の実態及び教師の願いに照らして適当であると考え,本研究主題を設定した。

3 研究目標

事実や概念・法則・意図などを正確に理解し,分かりやすく説明する力を高める授業実践を通して,児童の思考力・判断力・表現力など「活用する力」を育成するための指導方法の工夫・改善を図る。

4 研究仮説

事実や概念・法則・意図などを正確に理解し,分かりやすく説明する力を高める指導のために次のような手立てを講じれば,児童の思考力・判断力・表現力など「活用する力」の育成を図ることができるであろう。
(1) 「読み・書き・計算」など基礎的・基本的な知識・技能を中心とした学習基盤の構築(習得型学力の定着)
(2) 各学年・教科等における「理解する力」及び「説明する力」の洗い出しと授業実践への位置付け(活用型学力の向上)
(3) 家庭学習の質的改善(家庭学習の推進)

5 各プロジェクトの研究内容

本研究では,【習得型学力定着】【活用型学力向上】【家庭学習推進】の3つプロジェクトを編成し,それぞれ以下の内容について実践を通して研究推進に当たる。

【習得型学力定着プロジェクト】
○寺子屋タイム(習熟の時間)の運用(漢字,計算,視写)
○学習スキル(聞く・話す・書く・説明するなど)の洗い出し
○北小版「スキル指導段階表」の作成

【活用型学力向上プロジェクト】
○授業改善4視点(発問・指示,ノート指導,話し合い指導,ICT活用)の吟味
○授業研究会の運営(授業評価シートの改善,活用する力の重点化)
○学力検査結果の活用

【家庭学習推進プロジェクト】
○家庭学習の質的改善と生活習慣の改善(家庭学習カードの活用)
○家庭での学習・生活習慣に関する実態調査(年2回)
○保護者への啓発

なお,各プロジェクトと子どもたちに身に付けさせたい学力との関連を以下のようにとらえた。


各プロジェクトの取組と身に付けさせたい学力との関連

6 研究推進計画

*以下のリンクから参照ください。

2008_plan.pdf [23KB pdfファイル]